なにがのこる
なにが

意味のないなにが
たくさんのあまりに
たくさんのものが残ってしまうろうな

ぼくらと呼ぶ集まり方も消え


わたしたちはおちてゆくだろう

きゅうそくに
しかしゆっくりと
かくじつに

もとあったていどに
つつましく
せせこましく

土を耕すだろう
いやいやながら
海に出るだろう
死ににくい遠さまで

いくらかは
もっとやさしい手段があった

ちょっとましだったありようが

ああ
身の丈の貧しさが、
わたしに理解できるみにくさがもたらされてはじめて
わたしの不幸のようにそれは

かちかちの不自由だ
ばかにしたたくさんがはるか上に
とびすさるほどのはばたきで
わたしをみくだしている

やさしさはどこへいった
ぼくの
やさしさは
ぼくらのしゅんじゅんとはんがんびいきとは

なかた
信号機が西日に見えなくなる瞬時
ごみの山々崩れるあいま

ああ
だれともしらぬ虫か機械か
あったようにして思い出すのかもしれない私たちを